リハビリ
2026.07.06
【理学療法士が解説】脳卒中後遺症のリハビリ、見直してみませんか?
こんにちは、理学療法士の松田裕之です!
自宅でのリハビリや自主練習を頑張っているのに、なかなか成果を感じられないとお悩みの方はいませんか?
また、「外に出たいけど怖い」「一人でやっているけど、これで合っているのか不安」という声もよく耳にします。今回は、外出の不安を減らすためのヒントと、自主練習の質を高めるためのポイントについて解説します。
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目次
外出の不安は減らせる
「外に出たいけど怖い」「転んだらどうしよう」そんな不安を抱えたまま過ごしている方は多いです。外出への不安は、転倒への恐怖から来ることがほとんどです。
一度転倒を経験した方はもちろん、転倒したことがなくても「転んだらどうしよう」という気持ちが強くなると、外出を控えるようになってしまいます。外出を控えると活動量が減り、体力や筋力がさらに低下する…という悪循環に陥ることがあります。
外出の不安は、歩き方や体の使い方を整えることで、少しずつ不安が減るかもしれません。「外が怖い」という気持ちは、体の状態が変わることで変わっていくことがあります。諦める前に一度確認してみましょう。
私が担当している利用者さんの中にも、「退院後は外に出るのが怖くて、ずっと家にいた」という方がいました。その方は、歩き方を見直し、足元の感覚を整える練習を続けることで、半年後には近所のスーパーまで一人で歩けるようになりました。外出への不安は、適切なアプローチで変えられることがあります。

ふらつきが残る方は支える感覚を鍛えたい
歩いているときにふらつきが残る方は、足で地面を「支える感覚」が十分に整っていない可能性があります。ふらつきの原因は様々ですが、よく見られるのが「足の裏で地面を押す力(踏力)が左右で違う」というパターンです。
患側の足の支持性が弱いと、体重を乗せた瞬間にふらつきが生じます。これは筋力の問題だけでなく、足の裏の感覚が十分に伝わっていないことが関係していることがあります。
支える感覚を意識的に練習することで、ふらつきが変わることがあります。たとえば、椅子に座った状態で足の裏全体を床に押し付けるように意識する練習や、立った状態で片足ずつ体重を乗せる練習などが有効なことがあります。
まず感覚から見直してみましょう。感覚が整ってくると、ふらつきが減り、外出への自信が戻ってくることがあります。
今の歩き方を一度みてもらう価値とは?
「自分の歩き方のどこが問題か分からない」という方ほど、専門家に一度みてもらう価値があります。自分の歩き方は、自分では見えません。鏡の前で歩いてみても、動いている最中に自分の全体像を把握するのは難しいものです。
専門家が客観的に評価することで、自分では気づけなかった課題が見えてきます。たとえば、「特に問題ないと思っていたのに、評価してみると患側の足の踏み出しが健側の半分以下だった」というケースがあります。
本人は「歩けている」と感じていても、実際には大きなアンバランスが生じていることがあるのです。客観的に評価してもらうことで、「どこを直せばもっと楽に歩けるか」が分かります。専門家に一度みてもらうことを、ぜひ検討してみてください。

自己流で続ける前にやるべきこと
まずは専門家に相談を
頑張って練習しているのに変わらない…それは努力不足ではなく、動かし方のポイントに気付けていないからかもしれません。自己流でのリハビリは、継続できるという点では素晴らしいことです。
しかし、動き方のポイントがズレたまま続けていると、変化が起きにくいだけでなく、体の特定の部位に負担がかかり続けることがあります。自己流で続ける前に、一度専門家に整理してもらうことが、実は一番の近道になることがあります。
「正しい方向に向かっているか」を確認してから続けることで、同じ努力がより大きな結果につながります。多くの方の在宅生活を支援してきた経験からも、「自己流でずっと頑張っていたけど、専門家に一度みてもらったら全然違った」という声をよく聞きます。早めに専門家に相談することで、遠回りを避けられることがあります。
目標をしぼった練習ほど効率的
毎日練習しているのに変化が感じられない…そんな方の多くは、量の問題だけでなくリハビリ内容も見直す必要があるかもしれません。
「毎日30分、歩く練習をしています」という方でも、その30分の中身が大切です。ただ歩いているだけなのか、特定の動きを意識しながら歩いているのかで、効果は大きく変わります。
ポイントは、今は「何を練習している?」を意識しながら取り組めるかどうかです。目的が明確な練習は、漫然と続ける練習よりも効果的です。「今日は足の裏の感覚を意識しながら歩く」「今日は歩幅を意識する」というように、一つのポイントに集中することで、変化が起きやすくなります。

量でダメなら中身を見直してみよう
「もっとやれば変わるはず」と量を増やしても、変わらないことがあります。そんなときは練習の中身を見直すタイミングです。
量を増やすことで疲労が蓄積し、かえって体の回復が追いつかなくなることもあります。特に高齢の方や、体力が十分でない方の場合、過度な練習は逆効果になることがあります。
何をどう練習しているかを整理することで、同じ時間でも効果が変わることがあります。「量より質」という視点を持って、練習の中身を見直してみましょう。
同じ内容でも方向性を定めておくのは重要
同じ練習を続けていても、動きにズレがあると変化が起きにくいことがあります。動きのクセに気づかず繰り返すことで、クセが定着してしまうこともあります。
たとえば、「膝を伸ばして歩く練習」をしているつもりでも、実際には体幹が傾いたまま歩いていると、膝だけでなく体全体のバランスが崩れたまま練習を続けることになります。
一度「正しい動き」を知って確認することが大切です。専門家に動きを確認してもらうことで、「どこがズレているか」が分かり、練習の効果が出やすくなります。
自己流の積み重ねが遠回りになることがある
自分なりに頑張ってきたことは、決して無駄ではありません。しかし、積み重ねが遠回りにならないように、今までの取り組みを専門家と整理することが大切です。
「ずっと自己流でやってきたけど、専門家に見てもらったら全然違うことを教えてもらった」という方は少なくありません。それまでの努力が無駄だったわけではなく、「正しい方向に向かっていなかった」というケースがほとんどです。
今までの取り組みを専門家と整理して、次の一歩をスタートしましょう。これまでの頑張りを土台に、より効果的な方向に進んでいくことができます。

自主練習を効果的に続けるためのポイント
自主練習を効果的に続けるためには、いくつかのポイントを意識することが大切です。
一つ目は、「練習の目的を明確にする」ことです。「今日は足の裏の感覚を意識しながら歩く」「今日は歩幅を意識する」など、一つのポイントに絞って練習することで、変化が起きやすくなります。
二つ目は、「練習の時間と内容を記録する」ことです。「今日は何分、何を練習した」を簡単にメモすることで、練習の内容を振り返りやすくなります。また、専門家に相談する際にも、「こんな練習をしています」と伝えやすくなります。
三つ目は、「無理な練習を避ける」ことです。疲労が蓄積すると、体の回復が追いつかなくなります。特に高齢の方や、体力が十分でない方の場合、「少ない回数で、質の高い練習をする」という視点が大切です。
まとめ
今回は、外出の不安を減らすためのヒントと、自主練習の質を高めるためのポイントについてお話ししました。
自主練習の質を高める
外出の不安は、適切なアプローチで少しずつ変えられます。そして、自主練習の質を高めるためには、「何を練習しているか」を意識することが大切です。
在宅生活を支援してきた経験からも、「外出への不安が減ることで、生活全体が明るくなる」という変化を何度も目にしてきました。外出できるようになることは、単に「歩ける」ということ以上の意味を持ちます。人との交流が増え、気持ちが前向きになり、体の状態もさらに良くなっていく…そんな好循環が生まれることがあります。
今日からできること
今日からできることとして、「足の裏で地面を支える感覚を意識しながら歩く」ことを試してみてください。それだけで、フラつきが少なくなる方がいます。そして、「自分の歩き方が合っているか確認したい」と感じたら、ぜひ専門家に相談してみましょう。
大切なのは一人で悩まず、周囲の方々と相談しながら共に前進していくことです。リハビリZONE岐阜では皆様が笑顔で過ごせるよう、一緒に考え一緒に歩んでいきたいと考えています。お気軽にご相談ください。

よくあるご質問(FAQ)
理想的な自宅での自主練習の時間・頻度は?
時間や頻度よりも、「何を意識して練習するか」の方が大切です。毎日1時間漫然と歩くより、20分間「足の裏の感覚を意識しながら歩く」といった目的を持った練習の方が、変化を感じやすい場合があります。
疲労が蓄積すると体の回復が追いつかなくなることもあるため、特に高齢の方や体力が十分でない方は「少ない回数で、質の高い練習をする」という視点を持つことが大切です。具体的な内容は、専門家と相談しながら決めることをおすすめします。
外出が怖くて一人で歩く練習ができない場合の対応は?
外出への不安は、転倒への恐怖から来ることがほとんどです。一人での外出が難しい場合は、まず室内での練習から始め、「足の裏で地面を支える感覚」を少しずつ整えていくことが大切です。
感覚が整ってくると、ふらつきが減り、外出への自信が戻ってくることがあります。焦らず、できるところから少しずつ積み重ねていきましょう。「外が怖い」という気持ちは、体の状態が変わることで変わっていくことがあります。
自主練習の内容が合っているかの確認方法は?
定期的に専門家に確認してもらうことが、一番確実な方法です。「こんなことで相談していいのかな」と思う必要はありません。「今の練習で合っているか確認してほしい」というご相談も、リハビリの大切な一部です。
また、「今日は昨日より少し歩きやすかった」「一歩目が出やすくなった」など、小さな変化を記録しておくと、専門家に状態を伝えやすくなります。変化が感じられない・むしろ疲れやすくなったと感じる場合は、早めに専門家に相談することをおすすめします。
自主練習のモチベーションを維持する方法は?
モチベーションを維持するためには、「小さな変化を記録する」ことが効果的です。「今日は昨日より一歩目が出やすかった」「ふらつきが少し減った気がする」など、小さな変化をメモしておくことで、成長を実感しやすくなります。
また、「目標を具体的にする」ことも大切です。「近所のコンビニまで一人で歩けるようになりたい」など、達成したいことが明確になると、練習への意欲が高まります。一人で続けることが難しいと感じたら、専門家に相談して練習内容を一緒に整理してもらうことも有効です。
家族が手伝う時の注意点は?
家族のサポートはとても心強いものです。ただし、手伝いすぎることで本人の「自分でやる力」が育ちにくくなることがあります。たとえば、歩くときに常に体を支えてしまうと、自分でバランスをとる練習にならないことがあります。
「見守りながら、必要なときだけ手を添える」というスタンスが基本です。どの程度サポートすればいいかは、専門家に相談しながら決めることをおすすめします。家族全員が同じ方向性で関われると、練習の効果が高まります。

リハビリZONE岐阜では、『今よりもっと楽しい未来へ』を合言葉に、最先端の機器と専門的な技術・知識を駆使してあなたの回復を最大限サポートいたします。
リハビリは 「できることを増やし、次の目標に向かう挑戦の連続」 でもあります。私たちは、利用者様が 「もう変わらない」「限界かな」 と諦めるのではなく、「もっと良くなる」 という前向きな気持ちでリハビリに取り組めるよう、全力でサポートしていきます。
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