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脳卒中のこと

2024.06.12

脳ドックについて知ろう

脳ドックについて知ろう

脳ドックとは?

脳ドックとは、脳および中枢神経系の健康診断です。脳ドックを受けることで、神経障害、認知機能の低下、脳卒中、アルツハイマー病、その他の脳に関連する疾患などの危険因子を洗い出し、脳の健康に関連する隠れた問題を特定し、病気の予防や早期発見に役立ちます。

脳ドックでは何をするの?
脳ドックは保険外の診療となります。そのため、検査する項目も施設により様々あり、支払う費用によっても内容は大きく異なります。ここでは脳ドックの中で行われることがある検査項目を順番に説明していきます。

<問診>
神経疾患の家族歴、過去の頭部外傷の有無、現在気になる症状の確認、内服中のお薬、脳の健康に影響を及ぼす可能性のある生活習慣など、病歴聴取によりリスクを総合的に検討します。

脳ドックについて知ろう<身体診察>
一般的な身体検査で血圧測定や、脱力感、平衡感覚の問題、反射異常などの神経機能障害の徴候がないかどうかをチェックします。さらに、神経学的検査として以下の項目についても詳細に確認します。
精神状態: 精神状態:記憶力、注意力、言語能力、その他の認知機能の評価。
脳神経: 視覚、顔の動き、聴覚、嚥下をつかさどる脳神経の機能をチェックする。
運動器系: 筋力、緊張、協調性を評価する。
感覚器系: 身体の各部位の感覚(触覚、痛覚、温度)を検査する。
反射: 反射作用を評価し、神経系経路の完全性をチェックする。
協調性とバランス: ロンバーグ検査や指と鼻のテストなどでバランスと協調性を評価する。

<画像検査>
CT・MRI
脳ドックと聞いて、多くの方が一番最初にイメージするのがMRIやCTなどの画像検査だと思います。これらの画像検査で脳の構造を詳細に観察し、動脈瘤の有無を確認したり、動脈硬化の程度を調べます。また、腫瘍、出血、脳の萎縮などの異常を検出することも可能です。検査で撮影した画像は多くの場合、放射線科医や神経内科医、脳外科医などの脳の画像に関するプロフェッショナルが評価します。
頸動脈エコー
首の動脈(頸動脈)を超音波で検査し、動脈硬化の程度を調べたりします。

脳ドックについて知ろう

<認知機能検査>
認知機能検査として、長谷川式認知症スケール(HDS-R)やミニメンタルステート検査(MMSE)やモントリオール認知機能検査(MoCA)などが行われます。これらの認知機能検査では、記憶力、問題解決能力、言語能力、その他の認知能力などを評価します。

<血液検査>
血液検査では、血糖値・コレステロール値・中性脂肪などの動脈硬化のリスクとなる因子がないかを確認します。その他にもビタミン欠乏症、甲状腺機能障害、感染症など、脳の機能に悪影響を及ぼす可能性のある代謝性疾患などをチェックすることになります。

<その他専門的検査>
患者さんの症状によっては、脳の電気的な活動を測定する脳波(EEG)や脳脊髄液を採取して詳しく検査する腰椎穿刺などのさらなる追加検査が必要になることもあります。

脳ドックを受けるメリット

脳ドックを受けるメリットは、ご本人が気づいていない病気を発見したり、病気を発症する前の小さな問題を早期に発見して未然に防ぐことにあります。定期的に脳ドックを受診することで、タイムリーな介入や治療が可能になります。パーキンソン病、多発性硬化症、アルツハイマー病などの疾患は、早期診断することによって早く治療を行うことができるため、進行遅らせたりすることが可能になるなど、恩恵を受けることが多いのです。

<脳卒中と心臓病の予防>
脳ドックでは、高血圧、コレステロール値、心臓のリズム異常など、脳卒中や心血管疾患の危険因子を検出することができるため、脳卒中のリスクを軽減する予防策を講じることができます。

<認知機能のモニタリング>
認知機能評価は、記憶やその他の認知機能の変化を分析し、軽度認知障害(MCI)や認知症などの状態を早期に診断するのに役立ちます。早期介入により、病気の進行を遅らせ、生活の質を向上させることができるのです。

<慢性疾患の管理>
既存の神経学的疾患をお持ちの方は、定期的な検診を受けることで、症状の管理、治療法の調整、疾患の進行のモニタリングに役立ちます。

<安心感>
定期検診は、脳の健康状態について安心感を与え、不安を軽減し、認知機能を維持するための積極的な行動を可能にします。

<個別の健康戦略>
調査結果に基づき、医療提供者は、生活習慣の改善、食事の調整、運動療法、脳の健康を促進する精神的活動など、個人に合った提案を行うことができるため、それらを行うことでさらに脳の状態が健康になります。

<研究とデータ収集>
これは個人レベルでの話ではないですが、定期的な脳の健康診断は研究やデータ収集に貢献し、神経疾患の理解を深め、治療プロトコルを改善するのに役立つ可能性があります。

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脳ドックを受けないリスク

ここまでは脳ドックを受けるメリットについてご説明しました。今後は反対に脳ドックを受けない場合に生じるリスクについて解説します。

<診断の遅れ>
定期的に検診を受けないと、神経疾患が進行するまで診断されず、治療や介入の効果が低下する可能性があります。アルツハイマー病やパーキンソン病などの病気の初期症状ははっきりしない場合が多く、専門家が評価をしないと見過ごされてしまうことが多いのです。一緒に暮らしていて、いつも近くにいるはずのご家族でさえ気づかなかった、ということも決して珍しくありません。

<脳卒中リスクの増加>
高血圧、高コレステロール、不整脈などの脳卒中の危険因子は、定期的な健康診断を受けなければ発見されないままになってしまうことがあります。その結果、脳卒中を発症する可能性が高まり、万が一発症してしまった場合には、重度の身体障害が残ったり、最悪の場合は死に至ることもあります。

<認知機能の低下>
記憶力の低下や集中力の低下など、認知機能低下の初期症状は、定期的な認知機能評価を受けなければ気づかないことがあります。そのため認知症やその他の認知障害の診断が遅れ、診断がついた時には病気が進行していて、治療の選択肢が限られてしまうこともあるのです。

<自立心の喪失>
進行性の神経疾患は、放置しておくと自立心の喪失につながります。早期介入は日常生活機能と生活の質の維持に役立ちますが、診断が遅れると長期間にわたる介護や介助が必要になることがあり、ご本人だけでなくご家族など周りの方の負担になってしまいます。

<医療費の増加>
神経疾患の診断や治療が遅れると、健康上の問題が深刻化し、高額な医療介入や長期介護が必要になることがあります。定期的な検診は、問題を早期に発見することで、こうした費用を防ぐことができるのです。

<人間関係への影響>
神経や認知の問題は、家族や友人との関係を悪化させることがあります。早期の診断と管理は、本人とその周りの大切な方々が変化を理解し、対処するのに役立ちます。結果として、より良い人間関係を長く維持することができのです。

<予防医療の機会を逃す>
定期検診は、病気を早期に発見するだけでなく、生活習慣のアドバイスを受けたり、その他の日常生活を見直す場でもあります。これらの予防医学的な視点は検診の重要な一部分です。脳ドックを受けないことでこうした機会を逃してしまい、予防できるはずだった病気に将来悩まされることになりかねません。

脳ドックを受けるべき人は?

中高年で高血圧、糖尿病、脂質異常症、心房細動などの病気を指摘されたことがある方、現在治療中の方は、毎年必ず脳ドックを受けましょう。病院に通院していなくても喫煙、多量飲酒、肥満などの脳卒中の危険因子が複数当てはまる方も脳ドックを受けることをお勧めします。何も症状がなくても、検査をすることで無症候性脳梗塞や脳血管の動脈硬化が見つかることもあり、その場合は危険因子の対策(禁煙、禁酒、減量など)に取り組みます。

また、親族に脳動脈瘤や脳動脈瘤の破裂によるくも膜下出血を起こした方がいらっしゃる場合には、先程のようなリスクがなくても一度脳動脈瘤の有無をチェックしておくことをお勧めします。

脳ドックの費用・時間は?

脳ドックでは複数の検査を組み合わせて行われます。全ての検査にかかる時間は検査コースの内容によって異なります。一般的には、着替えや検査後の結果説明の時間を含めると、2~3時間ほどはかかるでしょう。詳細な所要時間は各施設に問い合わせていただくのが良いと思います。

また、費用は受診するコースの検査内容や医療機関によっても異なります。脳ドックは保険が効かないため、各施設が金額を自由に設定可能だからです。概算としては2〜5万円が相場ですが、もっと高額なものもあります。ご自分の身体の状態や経済状況にあったものを選択するようにしましょう。

脳ドックについて知ろう

まとめ

定期的に脳ドックをうけることは、健康の維持したり、重篤な病気を予防したり、生活の質(QOL)向上に重要な役割を果たします。問題の早期発見だけでなく、慢性疾患の効果的な管理や個人に合わせた健康戦略など、多くのメリットがあります。一方、定期的な脳の健康評価を怠ると、診断の遅れ、生活習慣病の未管理、脳卒中などの重篤な病気のリスク増大、さらには全体的な幸福感の低下につながる可能性まであるのです。

個々の健康状態や危険因子に基づいて、適切な頻度や種類の脳ドックを受けるためには医師と相談するのが一番です。脳の健康管理を行うことでより長く、より健康で、より充実した生活が送れるようになります。まずは一度脳ドックを受けてみましょう!

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