脳卒中のこと
2024.05.26
脳卒中・脳梗塞・脳出血・くも膜下出血の違いは?
〜本日解説する4つの用語〜
・脳卒中 (のうそっちゅう)
・脳梗塞 (のうこうそく)
・脳出血 (のうしゅっけつ)
・くも膜下出血 (くもまくかしゅっけつ)
医療従事者は普段から使い分けているこれらの用語ですが、「イマイチ違いがわからない!」という方、多いのではないでしょうか。下の図でイメージしていただくのがいちばんわかりやすいと思います↓↓↓
脳卒中という大きな括りの中に脳梗塞、脳出血、くも膜下出血という病気があるということですね。それぞれについてもう少し詳しく説明していきます。
脳卒中 (のうそっちゅう)
脳の血管が障害される病気をまとめて脳卒中といいます。今回の4つの用語の中では一番広い概念ですね。つまり、脳梗塞や脳出血・くも膜下出血という脳の血管が障害される病気をまとめて脳卒中と呼んでいるのです。脳の血管が障害されるパターンは、大まかにわけて“血流が途絶える”場合と”血管が破れる”場合の2通りあります。
・血流が途絶える→脳梗塞
・血管が破れる→脳出血・くも膜下出血
一昔前(1960年ごろ)は脳卒中のうち、脳出血が約8割だったのですが、現在ではその割合が逆転して、脳梗塞が約8割を占めます。時代の変化とともに人々の生活様式も変化するため、起こりやすい病気も変わっていくのです。
脳梗塞 (のうこうそく)
不規則な食生活やストレスなどが原因で起こる生活習慣病によって動脈が狭くなったり・硬くなったり(動脈硬化症)といった状態が続くと、ある日突然脳への血流が途絶えてしまうことがあります。この状態が脳梗塞です。血流が途絶える原因は、主に3つほどあります。
<血栓性>
血管が狭くなった部位で詰まってしまうパターン
<塞栓性>
体の他の部位から流れてきた小さな血の塊が突然詰まってしまうパターン
<血行力学性>
血管が狭くなっている所に脱水や血圧の低下など何かしらの要素が加わる事で流れが悪くなってしまうパターン
血流が途絶え、脳細胞へ栄養が届かなくなると数分から数時間で脳細胞が死んでしまいます。その影響は血流が途絶えた部位だけにとどまらず、その周辺にも影響を与えます。障がいを受けた部位によって運動・感覚・言語などの機能が失われてしまうのです。
脳出血 (のうしゅっけつ)
脳出血は脳卒中の約2割を占め、脳梗塞に次いで2番目に多い病気です。脳出血は、血圧が高い事などが原因で脳の動脈が突然破れてしまうことで発症します。脳出血が起きると脳の中に大きな血の塊(血腫)ができ、それが徐々に脳を圧迫する事で破壊していきます。脳梗塞に比べると発症した時からはっきりと症状が出ることが多く、急に意識がなくなってしまうなどの重篤な状態となってしまうこともあります。
くも膜下出血 (くもまくかしゅっけつ)
くも膜下出血は脳卒中の約5%と比較的少ない病気です。くも膜下出血は脳の血管にできたコブ(脳動脈瘤)が破裂することで発症します。くも膜下腔と呼ばれる部位に沿って出血が広がっていくのでこのような名前になっています。くも膜下出血になると出血が広がることで脳を圧迫し、経験したことのないような激しい頭痛が起こります。意識を失ったり、呼吸ができなくなったりするなど、命に関わることもある病気です。
まとめ
脳卒中には血管が詰まってしまう「脳梗塞」と血管が破れて出血する「脳出血」「くも膜下出血」に大きくわけられます。それぞれに特徴がありますが、どの病気もある日突然起こります。脳卒中になると、昨日まで当たり前にできていたことができなくなり、ご自身の生活だけでなく、介護をする周りの方の生活も一変してしまいます。今まで趣味に使っていた時間の多くを身体機能回復のためのリハビリに費やす事になるでしょう。
脳卒中はとにかく予防が大切なので、健康診断や人間ドックを受けたり、禁煙をしたり、食生活を改善したりと日々できることから始めていきましょう。
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