リハビリのこと
2026.03.16
【理学療法士監修】麻痺の方におすすめ!厳選リハビリ道具10選
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こんにちは!理学療法士の松田裕之です。
病院を退院し、住み慣れた我が家に戻ってきた時。ほっとすると同時に、入院中には気づかなかった様々な「不便さ」に直面することがあります。
「薬のシートがうまく押し出せない…」
「ドライヤーを持ち続けるのが辛くて、髪を乾かすのが億劫だ…」
「足元のコンセントを抜く時に、ふらついて怖い…」
これらは、多くの方が経験する「在宅生活あるある」です。一つひとつは小さなことかもしれませんが、毎日のこととなるとストレスが溜まり、リハビリへのやる気が削がれてしまう原因にもなりかねません。

しかし、ご安心ください。「道具に頼るのは、自分の能力を甘やかすことだ」と考える必要は全くありません。道具を賢く使うことは、自分の体を守り、安全を確保し、そして何より「自分でできる」という喜びと自信を維持するための前向きな選択なのです。
今回は、ご自宅での生活動作をより安全で快適にするための具体的な工夫や、おすすめの便利グッズを、理学療法士の視点から詳しくご紹介します。小さな工夫で、あなたの「行ってきます」や「おやすみなさい」が、もっとスムーズになりますように。
目次
リビング・ダイニングで使える道具
① ストロー
〜飲み込みを助ける「少し顎を引く」姿勢と「ストロー」の活用〜
お茶などを飲む時に、むせたり、飲み込みにくさを感じたりすると、食事そのものが不安になってしまいますよね。この「むせる」という現象、実は「顎が上がった姿勢」で飲んでいることが原因かもしれません。
顎が上がると気道が開き、食道が狭くなるため、飲み物が誤って気管に入りやすくなってしまうのです。ポイントは、コップを持つ手で飲むのではなく、「少し顎を引いた姿勢」を意識すること。そして、コップを大きく傾ける代わりに「ストロー」を使ってみましょう。
顎を引いたまま、自分のペースで吸引できるため、安全に水分補給ができます。たったこれだけのことで、誤嚥のリスクを大きく減らすことができるのです。

② お薬取り出し器
小さな錠剤をプラスチックシートから押し出す、瓶の蓋を開ける動きは、指先の細やかな力加減と、片手でしっかり固定する力の両方が必要な、実は高度な動作です。そんな時は、便利な道具に頼りましょう。
「お薬取り出し器」は、レバーを押すだけでパチンと簡単に薬を取り出せます。(通販サイトなどでも購入可能です)100円ショップなどでも手に入る「シリコンオープナー」を使えば、滑り止め効果で弱い力でも楽に蓋を開けることができます。

③ トラックボールマウスと音声入力
パソコンやスマホに触れることは、情報収集だけでなく、指先を動かすことで脳を活性化させるリハビリ効果も期待できます。マウス操作が難しい方には、「トラックボールマウス」がおすすめです。
マウス本体を動かさず、親指や人差し指でボールを転がしてカーソルを操作するため、腕や肩の余計な緊張を防げます。また、文字入力には「音声入力機能」も積極的に活用しましょう。最近の音声認識の精度は非常に高く、思いを声に出すだけでスムーズに長文作成も可能です。
洗面所・寝室で使える道具
④ドライヤースタンド
腕の重だるさや肩の痛みがあると、お風呂上がりにドライヤーを持ち続けるのは本当に辛い作業です。そんな時にぜひ試していただきたいのが、「ドライヤースタンド」です。
洗面台などに固定できるスタンドにドライヤーをセットすれば、両手が自由になります。自分が動いて風に当たるようにすれば、億劫だったお風呂上がりの時間を快適なルーティンに変えられます。

⑤三面鏡とクリップ型ヘアアクセサリー
鏡で見えない後ろ髪を整えるのは、非常に高度な空間認識能力を必要とします。この悩みを解決してくれるのが、吸盤などで壁に貼り付けられる「三面鏡」です。横や後ろの様子が直接見える環境を整えるだけで、腕や手の動きは劇的にスムーズになります。
また、髪をまとめる際は、片手でも扱いやすい「クリップ型」や「バナナクリップ」などのヘアアクセサリーを選ぶと、簡単におしゃれを楽しむことができますよ。
⑥パジャマの素材とクッション
脳卒中後は、寝ている間も麻痺側の筋肉の緊張が高まりやすく、無意識の寝返りが難しくなることがあります。滑りが良く、まとわりつきにくい「サテン」や「シルク」などの素材のパジャマは、寝返りをスムーズにし、身体への負担を軽減してくれます。
また、麻痺側の足の下や、両足の間にクッションや抱き枕を挟むだけで、股関節や腰への負担が驚くほど楽になることも。質の高い睡眠は、翌日のリハビリへの活力に直結します。

玄関・廊下で使える道具
⑦ロングタイプの靴ベラ
玄関で短い靴ベラを使おうとして深く前屈みになり、ふらっとした経験はありませんか?特に麻痺側の足に体重が乗りにくい状態で深く前かがみになるのは、非常に危険です。そこでおすすめなのが、「ロングタイプの靴ベラ」です。
立ったまま、あるいは椅子に座ったまま楽な姿勢で靴を履くことができます。小さな道具一つで、あなたの「行ってきます」をもっと安全でスムーズなものにしましょう。
⑧スイッチ付きタップ
足元のコンセントを抜く動作も、前屈みになるためバランスを崩しやすく危険です。脳が姿勢保持に集中している時に、指先に力を入れるのは高度な作業なのです。「レバー付きアダプタ」や、手元でオンオフを切り替えられる「スイッチ付きタップ」を導入するだけで、このリスクを簡単に回避できます。

⑨ブックスタンド
片手で本を押さえるのは意外と大変で、読みたいページが戻ってしまうもどかしさがあります。そんな時は「ブックスタンド」の活用がおすすめです。

⑩電子書籍
「電子書籍」であれば、タブレットをスタンドに立てて、指一本のタップでページをめくれます。文字の大きさも自由自在。脳を刺激する読書を、ストレスなく楽しんでください。

まずは今日の夕食後、お薬を取り出す時に便利グッズのことを思い出してみてください。小さな成功体験が、明日のあなたをきっと元気づけてくれます。
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