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脳卒中のこと

2023.11.02

脳卒中の症状とは? 片麻痺の方向けおすすめストレッチ!!

こんにちは、リハビリzone岐阜の後藤です。皆さんは、脳卒中についてどのくらいご存知ですか?今回は、脳卒中になると起こる症状や運動麻痺のメカニズムについて解説していきます。最後には、家庭でできる簡単なストレッチも紹介しておりますのでぜひご一読ください。

脳卒中とは?

脳卒中とは脳動脈の一部が詰まったり、破れてしまったりした状態、それに伴って出現する症状のことを言います。脳卒中は、重い後遺症が残ったり、高齢者の寝たきり状態のきっかけになったりする、深刻な病気として知られています。今後、さらに高齢化の進む日本では、患者さんがどんどん増えていくことが予想されます。脳卒中は、脳の中で起こっている障害や異常の違いによって、脳梗塞・脳出血・くも膜下出血・一過性脳虚血発作(TIA)の4つの種類に分けられます。

脳梗塞の種類

脳梗塞は、動脈硬化などが原因で脳細胞へ血液を送る血管が細くなったり、血栓(血の塊)で詰まったりして、その先に血液が届かなくなり、脳細胞が障害を受ける病気です。中でも患者さんの数が多いのが脳梗塞で、2016~2018年の日本脳卒中データバンクのデータでは、脳卒中全体のうち約7割が脳梗塞であったと報告されています。脳梗塞で現れる症状とその重症度は、障害を受けた脳の場所と大きさによって異なることが知られています。意識障害のように重い症状が突然出現して救急搬送されるような場合もありますが、なんとなく手足の力が入りづらくなった、言葉が話しにくいなど、症状が比較的軽いうちに病院に受診して脳梗塞と診断されることもあります。脳梗塞は、血管の詰まる原因によって、以下の3種類に分けられます。

❶心原性脳塞栓症

心臓でできた血栓が血流に乗って脳に到達し、やがて脳の血管を閉塞させて起こる脳梗塞を、心原性脳塞栓症といいます。心臓でできる血栓の多くは心房細動という不整脈によって起こります。このときにできる血栓は大きなものが多く、太い血管で急に閉塞が起こり重症になりやすいのが特徴です。また、この脳梗塞は80歳以上の方ではもっとも多いタイプであり、今後、さらに高齢化の進む日本では、このタイプの占める割合が高くなると考えられています。

❷ラクナ梗塞

脳には穿通枝(せんつうし)と呼ばれる髪の毛ほどの細い血管(微小血管)が分布する場所があり、この穿通枝が閉塞して起こるのがラクナ梗塞といわれる脳梗塞です。細い血管に小さな閉塞が起こるのが特徴で、症状も比較的軽いことが多いとされています。動脈硬化が原因で起こる病気としても知られています。

❸アテローム血栓性脳梗塞

同じく、動脈硬化が原因で起こる脳梗塞に、アテローム血栓性脳梗塞があります。アテロームとは、血管の内壁にプラークと呼ばれる粥状(じゅくじょう)の物質が蓄積し、血管が狭くなり塞がることで起こります。ラクナ梗塞との違いは太い血管が原因で起こる脳梗塞であるという点です。ほかには、軽症から重症まで症状に幅がある、徐々に悪化するといった特徴があります。

脳卒中の後遺症

現れる症状の内容や程度は、脳の障害されている場所や大きさによって異なります。手足の麻痺やしびれは、脊柱管狭窄症など、ほかの病気でも起こりますが、脳梗塞による麻痺の特徴は、“現れ方に左右差がある”という点です。

杖歩行をする麻痺のある男性

❶運動麻痺(片麻痺)

身体の左右どちらかに起こることが多いことから、片麻痺とも呼ばれております。運動神経が脳の奥の脳幹というところで左右に交差しているため、脳の障害の反対側に症状が起きます。片麻痺の程度としては、手足の先の細かい動きのみに障害が起こる軽度なものから手足が動かなくなる重症のものもあり、さまざまです。また小脳が障害を受けると身体のバランスが取れなくなります。ふらふらして立っていられなくなったり、座っている状態でも身体が揺れたりします。眩暈(めまい)が後遺症として残る場合もあります。

❷感覚麻痺(しびれなど)

片麻痺と同様に左右どちらかに現れやすい特徴があります。麻痺が起きた側では触られたときの感覚が冷たい、温かいといった感覚がわかりにくくなります。また手足のしびれも後遺症として感覚麻痺に相当します。しびれを生じ、触っている感覚が分からない、または鈍くしか感じられないというものが多く聞かれる悩みですが、逆に痛みを強く感じることもあります(痛覚過敏)

❸視野障害

脳幹の眼球運動を司る部分が障害を受けると目に映るものが二重に見える後遺症(複視)が現れる場合があります。複視は脳梗塞の発症時に強く現れることがありますが、後遺症が改善するケースも多いと言われています。
また、後頭葉など視覚を司る部分に脳梗塞の障害を受けると後遺症(半盲)が発症する場合もあります。半盲は左目で見ても、右目で見ても、あるいは両目で見ても視野の左右どちらかが見えなくなります。後遺症として残りやすい障害です。視野の4分の1が欠けるなど部分的に見えなくなる(視野欠損)が起こる場合もあります。

❹構音障害・失語症

失語症とは大脳の言語中枢という場所で障害を受けると起こるものです。障害を受ける場所によって運動性失語感覚性失語の2つのパターンに分かれます。運動性失語とは思った通りに話せなくなる場合です。感覚性失語とは的はずれなことを答えてしまう場合です。失語症はコミュニケーションがとりにいくことから、本人も家族も生活が大変となります。

❺高次機能障害

思考や記憶、学習に関わる脳の前方部分に損傷が起こった場合には、失認や失行などの症状が出ます。失認とは視覚などに障害がないのに、物を認識できなくなることです。見えているはずなのに視野の片側を認識できなくなるもの(半側空間無視)も失認の一種です。また失行とはふだん使用している物の使い方や衣服の着方がわからなくなる症状のことです。

❻嚥下障害

運動障害・感覚障害により口や舌のどなどの動きがスムーズにいかず、食べ物や飲み物をうまく飲み込めなくなる後遺症です。のどの食物が詰まりやすくなったり、誤って気管に入り込んでむせたりします。これを誤嚥(ごえん)といいます。またむせることなく本人の気が付かないうちに飲食物が気管へと流れ込み、肺に炎症を起こしてしまう事を誤嚥性肺炎といいます。

運動麻痺とそのメカニズムについて

片麻痺が起こるメカニズム

次の①〜④のようなメカニズムで体を動かします。

①目標に対して動くことを認識し
②脳内でどのように体を動かすかを考え
③その動きを簡潔に処理した刺激が脊髄を通り
④末端の筋肉に動きを伝えます

そのあとに、身体の末端から

⑤ものに触れた、腕を動かしたなどの刺激が脊髄を通して脳に入り
⑥何かに触れた、腕をどのくらい動かした感覚があった

と脳が認識します。脳梗塞脳出血などで脳にダメージを負うことで体を動かすための①~③の処理ができなくなる、または処理する速度が落ちることで体が動かなくなる片麻痺の症状が出現します。また⑤〜⑥の感覚の処理ができないことで力加減ができなくなってしまう、力が入っているということを脳で処理できず、ずっと力が入りっぱなしになってしまうなどの症状がみられます。

脳卒中片麻痺の治療法

片麻痺の治療法としては外科的治療、服薬治療、リハビリテーションが中心となります。今回は、リハビリテーションについて解説していきます。

リハビリテーション
急性期(発症直後)、回復期(身体の状態がある程度落ち着いている期間)、生活期(状態が安定し自宅に退院する期間)の3段階に分け、それぞれの症状や段階に合わせ行われます。片麻痺のリハビリでは主にダメージを負った脳と同様の働きを、ダメージを負った脳の近くや違う場所で代償するための神経伝達を修復する必要があり、そのためには正しい動きを反復して行うということが有効とされています。

急性期や回復期のリハビリでは生活動作が行えるかどうかを確認し、動作練習を行うことで在宅生活がスムーズに行えるように訓練していきます。
生活期のリハビリでは、実際の生活環境・自宅環境に沿って訓練していきます。またリハビリの場面ではよく‟ストレッチ”を行うことが多くあると思いますが、脳卒中の後遺症の中の片麻痺で最も多く見られる症状は、身体の強張りです。身体が強張っていると手足が動かしにくい、思うように手足が動かせないなど悪影響が出やすいので、定期的に身体をほぐすなどのストレッチが必要になってきます。その他にも片麻痺を改善させるためには脳内の神経伝達の修復が必要になりますが、神経伝達の修復には時間がかかることがあります。しかし徐々に神経が修復されてきたときに末端の筋肉が固っていると身体を動かそうとする神経は改善しているのに身体を動かせる筋肉が機能しないため動かせなくなることもあります。そのためまずは筋肉が硬くなり固まらないようにストレッチを行っていくことが大切になります。

自宅でできる片麻痺のストレッチ方法

片麻痺のある方でも行うことができる体幹のストレッチをご紹介します。

❶体幹前屈

◉ お腹の間で両腕を組む。
リハビリの動作解説
◉ 股関節を軸として、頭から骨盤までを一直線とし身体を前に屈めていく。

❷体幹回旋(捻り)

◉ 両腕をお腹の前で組む。
リハビリの動作解説
◉ 頭から骨盤までを一直線とし身体を右にひねる。
◉ 右→左交互にひねる。

❸体幹側屈(横に倒す)

◉ 両手を組み真上に伸ばす。
◉ 右真横に身体を倒す。左真横に倒す。

◉ 次は左真横に倒す。

◉ 麻痺の影響で腕が上に上げられない場合は、両腕をお腹の前で組み行う。

〜注意点〜

・ストレッチを行うときは息を止めずに息を吐きながら行いましょう。
・ストレッチを行う回数、秒数は無理なく自分のペースで行いましょう。

 

まとめ

・脳卒中は大きく脳出血と脳梗塞に分類されるが、脳卒中患者の全体7割は脳梗塞である。
・脳卒中の後遺症には、体が動かしにくい、感覚が鈍くなる、視野が欠損する、思った通りに話せなくなるなど色々な症状がある。現れる症状の内容や程度は、脳の障害されている場所や大きさによって異なる。
片麻痺になると、脳の神経の伝達が絶たれ筋肉を動かす調整が上手く行えないため、身体が強張ってしまう。そのため、定期的にストレッチを行い身体が動かしやすい環境をつくることが大切。

いかがでしたか?脳卒中のリハビリでは、正しい動作をいかに反復して行うかが鍵になってきます。そのためには、動作が行いやすい身体環境を整えておくことが必須条件です。今回紹介したストレッチは自宅でも簡単に行えるストレッチなので是非行ってみてください。

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