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脳卒中のこと

2026.01.05

【完全保存版】理学療法士がすすめる脳卒中後の生活の知恵 ~今日から実践できる6選~

【完全保存版】理学療法士がすすめる脳卒中後の生活の知恵 6選

お風呂、トイレ、着替え・・・
脳卒中で片麻痺になると、今まで無意識に行っていた生活の動作が、一つひとつ高い壁のように感じられることがあります。

「家族に手伝ってもらわないとできない」
「時間がかかりすぎて申し訳ない」

そんなふうに自分を責めていませんか?しかし、動作がうまくいかないのは、やり方や環境が今の身体の状態に合っていないだけなのです。

道具の選び方や、身体の構造を利用したちょっとした手順の工夫で、その負担はぐっと軽く、そして安全になります。

【完全保存版】理学療法士がすすめる脳卒中後の生活の知恵 6選

1. 入浴時の工夫 ~浴槽をまたぐ~

入浴動作の中で最も転倒リスクが高いのが、「浴槽をまたぐ」瞬間です。濡れた床で、片足立ちになり、さらに障害物を越えるという動作は、麻痺のない方にとっても不安定なものです。

ましてや麻痺側の足で体を支えたり、感覚の鈍い足を高く上げたりするのは、非常に高度なバランス能力を必要とします。無理をして転倒してしまう前に、以下の3つの「環境調整」をぜひご検討ください。

バスボードの活用

浴槽の縁に渡す板(バスボード)を利用します。これがあれば、ボードの上に一度座り、お尻を軸にして足を一本ずつ浴槽に入れることができます。「立った状態でまたぐ」という最も危険な工程を省略できるため、安全性が劇的に向上します。

滑り止めマットの二重敷き

浴槽の「中(底)」だけでなく、「外(洗い場)」の足をつく位置にも滑り止めマットを敷きましょう。特にまたぎ動作の踏み切り位置が滑ると致命的です。吸盤付きのしっかり固定されるタイプがおすすめです。

手すりの適切な配置

ただあれば良いというものではありません。出入りには縦の手すり、浴槽内での立ち座りにはL字型の手すりなど、動作に合わせた配置が重要です。工事不要で取り付けられるタイプもあります。

【完全保存版】理学療法士がすすめる脳卒中後の生活の知恵 6選

2. 着替える時の工夫

朝の着替えや入浴前後、服の脱ぎ着だけで疲れてしまっていませんか?片麻痺の方の着替えには、絶対に守るべき大原則があります。それは…

脱健着患(だっけんちゃっかん)」

脱ぐときは健側(良い方の手足)から

自由に動く健側を先に脱ぐことで、服にゆとりが生まれ、動かしにくい麻痺側を脱がせやすくなります。

着るときは患側(麻痺側の手足)から

まだ服を着ていない状態で、一番動かしにくい麻痺側の袖や裾を先に通します。健側が最後に残るため、仕上げの調整が楽になります。

さらに楽にするためのコツ

麻痺側の袖を通す際は、袖口をあらかじめ手繰り寄せておき、迎えに行くようにして手を通すとスムーズです。また、ボタンが留めにくい場合は、「ボタンエイド」という自助具を使ったり、マジックテープ式の衣服を選んだりするのも賢い選択です。

3. 排泄時のトイレでの工夫

トイレは一日に何度も行う動作ですが、狭い空間での方向転換や立ったり座ったりと、意外とハードです。特に悩みが多いのが「立ったまま片手でズボンを上げる」動作。片手でズボンを引っ張り上げようとすると、バランスを崩して後ろに倒れそうになった経験はありませんか?

【完全保存版】理学療法士がすすめる脳卒中後の生活の知恵 6選

トイレでの安全な動作

無理に直立したまま上げようとせず、以下の方法を試してみてください。

1. 手すりにしっかりつかまり、足を肩幅に開いて立ちます。

2. 膝を軽く曲げ、中腰に近い姿勢をとります。

3. 体重を「左」に乗せ、浮いた「右」のお尻側のズボンを少し引き上げます。

4. 次に体重を「右」に乗せ、浮いた「左」のお尻側のズボンを引き上げます。

このように、左右交互に体重移動しながら、少しずつずり上げていくのがコツです。一度便座に浅く座り直して行うのも安全でおすすめです。

4. 料理の時のキッチンでの工夫

「麻痺があるから、もう料理は無理」と諦めてしまうのはまだ早いです。料理は、献立を考え、段取りを組み、手先を使うため、脳にとっても最高のリハビリテーションになります。「危ないから」と遠ざけるのではなく、便利な道具(自助具)を使って「できる環境」を作りましょう。

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まな板の工夫

食材が動いてしまうのが最大の難点です。ストッパーピンが数本付いている「片手用まな板」を使えば、そこで野菜を固定できます。また、濡れ布巾や滑り止めマットをまな板の下に敷くだけでも、安定感は段違いです。

道具の工夫

ピーラーは固定式のものや、U字型のハンドルで握りやすいものがあります。ボウルの底に吸盤がついているものなら、片手で混ぜても動きません。ご自身で作った料理を家族と囲む喜びは、何よりの生きがいにつながります。まずは「お味噌汁の具を切る」といった簡単な工程から再開してみませんか?

5. 洗面所での工夫 ~歯磨きと洗顔~

朝の洗面所での身支度は、一日の始まりを決める大切な時間です。しかし、地味に困るのが「歯磨き粉をつける」「タオルを絞る」という動作です。

歯磨き粉問題

一般的なチューブは、片手で持って蓋を開け、絞り出すのが困難です。これを「プッシュ式ボトル」の歯磨き粉に変えてみましょう。置いて押すだけなので、片手で適量をブラシに乗せることができます。

洗顔とすすぎ

片手でお椀の形を作って水をためるのは難しいため、洗面ボウルにぬるま湯を溜め、そこに顔を近づけて洗う方法が一番簡単です。

タオルの絞り方

蛇口にタオルをかけ、両端をまとめて持ってねじる方法や、洗面台の壁面にタオルを押し当てて水分を切る方法があります。

6. 転倒予防のための工夫

これからの季節、寒さで体がこわばりやすく、厚着で動きにくくなるため、室内での転倒には特に注意が必要です。

【完全保存版】理学療法士がすすめる脳卒中後の生活の知恵 6選

夜中のトイレ対策

夜間は血圧の変動が激しく、寝ぼけているためふらつきやすい時間帯です。廊下の足元灯(センサーライト)で視界を確保するのはもちろん、トイレまでの距離が遠い場合は、ベッドサイドに「ポータブルトイレ」を置くことも検討しましょう。

履物選び

脱ぎ履きしやすいスリッパは、実は危険です。足が固定されないため、無意識に脱げないようにと「すり足」になり、カーペットの縁などでつまずく原因になります。かかとまで覆うルームシューズや、滑り止め付きの靴下を推奨します。

安全な起き上がり方

仰向けの状態から腹筋だけで起き上がろうとすると、腰への負担が大きく、麻痺側の足が浮いてバランスを崩します。

1. まず膝を立て、身体を横に向けて「横向き」になります。

2. ベッドの縁から足を先に下ろします。

3. 健側の肘と手でベッドを押し、テコの原理で上半身を起こします。

この一連の流れを習慣化することで、腰痛予防にもなります。

さいごに

生活の不便さは、ご本人の体の回復を待つだけでなく、「環境」を変えることでも即座に解決できる場合があります。しかし、世の中には数多くの福祉用具や自助具があり、どれが自分に合っているか判断するのは難しいものです。

【完全保存版】理学療法士がすすめる脳卒中後の生活の知恵 6選

当施設では、リハビリ専門職がご自宅の状況をヒアリングし、福祉用具の選定アドバイスや、実際の生活環境に即した動作練習やシミュレーションを行っています。

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