脳卒中のこと
2024.06.06
ラクナ梗塞ってどんな病気?
脳梗塞は心原性脳塞栓(そくせん)症、アテローム血栓性(けっせんせい)脳梗塞、ラクナ梗塞の3つのタイプに分けられ、それぞれ原因や重症度、治療方法異なります。この記事では気がつかないうちに進行しているかもしれないラクナ梗塞について解説します。
ラクナ梗塞とは?
ラクナ梗塞は、脳の中にある太い動脈から枝分れした後の“穿通動脈”という、髪の毛ほどの太さしかないような非常に細い血管が詰まってしまう病気です。心原性脳塞栓症では、血管が詰まる原因は血栓が飛んでくるため、急激に重篤な症状がみられますが、ラクナ梗塞では、細い血管に動脈硬化が起きることで徐々に詰まっていくため、症状が比較的軽いという特徴があります。
ラクナ梗塞になるとどうなる?
ラクナ梗塞の際に詰まる穿通動脈は非常に細い血管なので、脳の細胞がダメージを受ける範囲(梗塞巣)は1.5cm以下と小さいです。そのため、ラクナ梗塞になっても命に関わることはほとんどなく、出現する症状も比較的軽いものばかりです。
70歳を超えてくると、脳梗塞はあるけれども症状が全くない「無症候性脳梗塞」となっている事もまれではなく、病院で検査をした際に、偶然にラクナ梗塞が見つかることもあるのです。しかも多くの場合は1カ所だけでなく複数の部位に梗塞巣がみつかります。また、ラクナ梗塞では手足の麻痺や言葉の話しにくさなどの脳梗塞に典型的な症状ではなく、徐々に認知症が進行するといった、一見、脳梗塞が原因とは気づかないような症状もあるため注意が必要です。
ラクナ梗塞の原因は?
ラクナ梗塞を引き起こす原因は様々ありますが、最も影響が大きいとされるのは高血圧です。血圧が高い状態が続いていると、脳の細い動脈に高い圧力がかかります。その結果、血管が破れないようにするために血管の壁が厚く・硬くなってしまい、血管の通り道(内腔)が狭くなります。血管が徐々に狭くなっていく事で最終的に完全に塞がってしまったり、狭くなった内腔に小さな血栓ができることでラクナ梗塞に至るというパターンがあります。
ラクナの予防方法は?
ラクナ梗塞は動脈硬化により引き起こされるため、動脈硬化を引き起こす生活習慣病(高血圧・脂質異常症・糖尿病)にならないことが大切です。規則正しい生活、バランスの良い食事、過度の飲酒を避ける、禁煙する、などといった基本的な生活習慣を確立していく必要があります。特に血圧の管理がラクナ梗塞の予防には役立つので、高血圧の方は注意をしましょう。血圧計は一般の方でも購入可能で、家庭でも簡単に測定できるので日頃からチェックするクセをつけておくと良いですね。
<正しい血圧の測定方法>
◉腕と心臓と同じ高さにする
→血圧を測定する腕と心臓の高さを同じにすると正確に計測できます。
◉カフは肘の関節から1-2cm上
→カフ(測定するために腕に巻く部分)は肘より少しだけ上にします
◉腹は薄着か素肌
→厚着をしすぎるとカフと腕の間に隙間ができてしまい不正確になります。
◉リラックス
→測定する時はリラックスして自然体で。会話はしません。
◉タイミング
→血圧の変化を知るためにも、できるだけ同じ条件で測定します。
※食事・入浴・トイレ・薬の内服・運動・アルコールなどはすべて血圧に影響を与えます。
まとめ
<ラクナ梗塞の特徴>
◉ 梗塞範囲が狭い
◉ 症状が軽い事が多い
◉ 認知症の原因になり得る
ラクナ梗塞は気がつかないうちに徐々に進行しているのが怖い病気です。いつのまにか認知症の症状が出てきたり、気づいた時には脳のいたるところに梗塞巣があったりすることも珍しくありません。まずはご自分でも簡単にできる血圧のチェックから始めましょう。家庭での血圧が135/85mmHg以上の場合は一度病院を受診することをお勧めします。
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