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脳卒中のこと

2024.06.17

脳梗塞は夏に多いって本当?

脳梗塞は、夏に多いということをご存知でしたか?この記事では脳梗塞と季節に関する統計データやメカニズム、なぜ冬に多い印象があるのかなどについて解説し、その予防方法や日常生活での注意点についても紹介していきます。

脳梗塞は夏に多いって本当?

脳卒中のタイプ

脳卒中という言葉の中には「脳梗塞」「脳出血」「くも膜下出血」という3つの異なる病気が含まれています。これらは特徴が異なるため、まずはその違いを理解する必要があります。脳卒中には脳の血管が詰まるタイプと破れるタイプの2種類あります。詰まるタイプは脳梗塞、破れるタイプは脳出血とくも膜下出血です。
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脳卒中のタイプと季節

脳卒中に関する研究では、脳卒中のタイプによって発症しやすい季節が異なることがわかっています。結論としては、詰まるタイプである脳梗塞は夏に多く、破れるタイプである脳出血・くも膜下出血は冬に多いのです。

脳梗塞は夏に多いって本当?

脳卒中に占める割合は、脳梗塞が7~8割と圧倒的に多いため、脳卒中が発症しやすくなるのは脳梗塞が起こりやすい夏になるというわけです。ある研究では、夏における脳梗塞の発症率が他の季節に比べて10~20%高いと報告されています 。これは日本国内だけでなく、海外でも同じような結果が出ています。厚生労働省の研究では、脳卒中の大部分を占める脳梗塞の発症は6月~8月に増加することがわかりました。(厚生省健康科学総合研究事業 脳梗塞急性期医療の実態に関する研究より)そのため、脳梗塞の発症が増加する6月目前の5月末を、「脳卒中週間」として国民に予防を促しています。

脳出血が冬に多い理由

脳の血管が破れることによって起こる「脳出血」や「くも膜下出血」の最大のリスクは高血圧です。寒い冬になると血管が収縮し、血圧が上がることで血管が破れやすくなります。両手首から先を4℃の水の中につけると、血圧は10-20mmHgほど上昇します。これは、手の温度が下がることで血管が収縮し血圧が上がることが原因です。室内であっても、暖房の効いた部屋から、急に暖房が入っていない洗面所・脱衣所・トイレなどに入ると急激な温度差により血管が収縮し血圧が上昇します。また、冬は高血圧のリスクとなる塩分の多い鍋物などの食事が増えたり、汗をかいたりすることも少なく、運動不足になりがちで体重が増えることも血圧の上昇に拍車をかけます。このような理由から、脳出血やくも膜下出血は冬に多く発症し、夏は発症数が半減します。

脳梗塞が夏に多い理由

血管が詰まるタイプの「脳梗塞」は、冬場だけでなく夏場にも発症が増加します。脳梗塞は、夏場(6~8月)に最も多く発症しているのです。その主な原因は4つほどあると考えられています。

1.脱水
人間は高温の環境下では、体が汗をかくことで体温を下げようとします。夏になって暑くなると多くの汗をかくため、血液中の水分量が不足し脱水になります。その結果、血液がドロドロの状態になります。また、夏は身体の熱を放出しようとして血管が拡張するため、血液の流れが遅くなります。このドロドロの血液がゆっくり流れているうちに血液内の成分が固まりやすくなり、その結果、血栓ができて血管の詰まり、結果として脳梗塞を発症します。

特に身体の調節機能が低下している高齢者などは、脳梗塞を発症しやすいと言われています。室内にいるから大丈夫と思っている人も多いとは思いますが、汗をかいていなくても皮膚や呼吸からも水分を失っています。これは意識していなくても起こることなので、気づかないうちに体内は脱水状態になっていることもあります。のどが渇いていなくても、こまめに水分補給することが重要です。

脳梗塞は夏に多いって本当?

2.血圧の変動
暑さによるストレスによって血圧が上昇しやすくなります。高血圧は脳梗塞の主要なリスク因子の一つです。また、冷房の効いた室内と外気温の差が大きいと、血圧が急激に変動する原因にもなります。

3.過度の運動
夏場はスポーツやレジャー活動が増える時期でもあります。過度の運動は脱水や血圧上昇の原因となり、脳梗塞のリスクを高めることにつながります。

4.心臓疾
夏季には心筋梗塞も増加する傾向があり、これにより脳梗塞のリスクも増します。心臓と脳の血流は関連しており、心臓の問題が脳の血流にも影響を与えるためです。

脳梗塞の予防方法

脳梗塞の予防のためには日頃の健康管理が必須ですが、以下の7つの点に注意することで発症するリスクを減らすことができると考えられています。

1.水分補給
十分な水分補給を行うことは最も重要です。特に運動や屋外活動を行う際には、定期的に水を飲むことを心がけましょう。具体的には、1日2リットル程度の水分を摂ることが推奨されています。

2.塩分補給
夏場は大量の汗をかくため、水分だけでなく汗で失われる塩分も補給することが大切です。スポーツドリンクや塩分を含む食べ物を摂取するようにしましょう。

3.適度な休憩
長時間の屋外活動や運動は避け、適度に休憩を取り、体温を調整するようにしましょう。直射日光を避け、涼しい場所で休むことが大切です。

4.血圧管理
高血圧の方は、特に夏場に血圧を定期的にチェックし、異常を感じたらすぐに医師に相談するようにしましょう。普段から定期的に医療機関に通院し、適切な血圧にコントロールされていることが必要です。

5.健康的な食生活
バランスの取れた食事を心がけ、果物や野菜を多く摂ることで、体内の水分と栄養をしっかり補給するようにしましょう。

6.適度な運動
適度な運動を行い、体調を維持することは重要ですが、暑い時期には無理をせず、涼しい時間帯に行うようにしましょう。

7.室内環境の管理
冷房を適切に使用し、室内の温度を快適に保つことも重要です。ただし、冷房の効いた室内と外の温度差が大きすぎないように注意する必要があります。

日常生活で気をつけること

脳梗塞は夏に多いって本当?

1.定期的な健康チェック
定期的に医師の診察を受け、血圧や血糖値、コレステロール値などをチェックしましょう。

2.ストレス管理
ストレスは血圧を上昇させる原因となります。リラックスする時間を持ち、趣味やリラクゼーション法を取り入れることで、ストレスを軽減しましょう。

3.禁煙と節酒
喫煙は脳梗塞のリスクを高める大きな要因です。禁煙を心がけ、アルコールも適量を守るようにしましょう。

4.適正体重維持
適正体重を維持することは、脳梗塞の予防に非常に重要です。適度な食事と運動で健康的な体重を保ちましょう。

まとめ

脳梗塞は夏に多く発生する傾向がありますが、その主な原因は脱水症状、血圧の変動、過度の運動、そして心臓疾患などが関与しています。これらのリスクを避けるためには、適切な水分補給、塩分の摂取、適度な休憩と運動、血圧管理、そして健康的な食生活を心がけることが重要です。定期的な健康チェックやストレス管理も忘れずに行い、日常生活でのリスクを最小限に抑えることが大切です。これらの予防策を実践することで、夏季における脳梗塞のリスクを減らし、健康を維持することができるのです。

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