脳卒中のこと
2024.07.13
喫煙は脳卒中の最大の危険因子?
タバコはなぜ悪い?
タバコは血管の壁を傷つける原因となるだけでなく、血管を縮めることで通り道が狭くなり、血管が詰まりやすくなります。それだけでなく、出血のリスクも高まることが知られていて、タバコが原因で脳卒中になっている人は年間十数万人にもなると推定されています。
ある研究では、11年間にわたり男女合わせて1,000人以上を追跡した結果、喫煙者は、非喫煙者に比べ男性:1.3倍、女性:2.0倍も脳卒中になりやすいということがわかりました。
喫煙とくも膜下出血の関係
脳卒中の中でも、特にくも膜下出血と喫煙の関連が強いことがわかっていて、喫煙者は非喫煙者と比べて男性:3.6倍、女性:2.7倍も発症しやすいことがわかりました。また、1日あたりの喫煙本数も多ければ多いほどくも膜下出血を発症しやすいこともわかっています。
禁煙の効果
タバコは少しでも減らす、完全にやめる、ことが推奨されます。特に、糖尿病や高血圧など、他のリスク因子を抱えておられる方が喫煙していると、脳卒中を発症するリスクは数倍に高まると考えられています。
タバコを吸っている方はニコチン依存症の状態になってしまっているため、自分の意志だけで禁煙することは簡単ではありません。そのため、医療機関には薬物療法で禁煙の補助を行う「禁煙外来」があります。禁煙外来は保険の対象となっているため、保険治療で禁煙を達成することが可能です。
タバコを吸わないようにすることで、1年間あたり男性12万人、女性4万人、合計16万人もの人々の脳卒中を予防できると考えられています。
受動喫煙
タバコの被害は、タバコを吸っている本人だけでなく、その周りにいる人にまで及びます。喫煙している人の周囲にいる人たちは副流煙という、タバコの火がついた部分から立ち上がる煙を意図せず吸ってしまうことになります。
この副流煙には、喫煙している本人が吸う、主流煙よりも血圧を上昇させるニコチンが2.8倍、有害物質・発癌性物質を含むタールが3.4倍も含まれていることがわかっています。日常的に喫煙している方は、知らないうちに自分の周りにいる大切な人の脳卒中リスクも高くしてしまっているのです。
まとめ
喫煙することは
「百害あって一利なし」
といっても過言ではないでしょう。現在喫煙している方はご自身の健康と周りの大切な方のためにも是非禁煙しましょう。
参考文献
Mannami T, Iso H, Baba S, Sasaki S, Okada K, Konishi M, Tsugane S; Japan Public Health Center-Based Prospective Study on Cancer and Cardiovascular Disease Group. Cigarette smoking and risk of stroke and its subtypes among middle-aged Japanese men and women: the JPHC Study Cohort I. Stroke. 2004 Jun;35(6):1248-53. Epub 2004 Apr 29.
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