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脳卒中のこと

2024.07.05

脳梗塞で頭痛は起きる?起きない?

さて、突然ですが…
脳梗塞を発症すると頭痛は起きると思いますか??

脳梗塞で頭痛は起きる?起きない?

脳梗塞で頭痛はある?ない?

↓結論↓
脳梗塞では

頭痛の症状はほぼ出ません。

脳梗塞は脳の病気なので頭痛がおきそうな気がしますが、意外にも(?) 脳梗塞の9割以上で頭痛は起こらないと言われています。

脳の病気で頭痛が起こる代表的なものはくも膜下出血です。くも膜下出血を発症した際には、突然の激しい頭痛に襲われることが多いです。人間は突然の痛みを感じると不安に思ったり、危機感を感じ取ったりしますが、頭痛などの痛みを感じない脳梗塞の場合、身体から出ている脳梗塞のサイン(参考記事)があっても放置してしまう場合があります。

脳梗塞は発症してすぐに治療を開始できれば、後遺症が軽くなる可能性があるため、時間との闘いです。病院をすぐに受診しないことは重い後遺症が残ってしまうリスクなので、何かおかしいと思ったら早めに医療機関を受診しましょう。

脳梗塞で頭痛が起きにくい理由

脳梗塞のメカニズム

脳梗塞は、血管が詰まり、脳の一部に血流が行かなくなることで発生します。血流不足により脳の細胞が損傷を受け、機能障害が起きますが、直接的に痛みを引き起こすメカニズムではありません。血流の不足は徐々に進行することが多く、急激な圧力変化や出血を伴わないため、痛みを感じる痛覚神経を刺激することが少ないのです。

痛覚神経の分布

脳そのものには痛覚神経がありません。したがって、脳組織自体が損傷を受けても直接的な痛みを感じることはありません。

脳梗塞界隈をわかりやすく解説 (3)脳卒中・脳梗塞・脳出血・くも膜下出血の違いは?

くも膜下出血で頭痛が起きる理由

くも膜下出血のメカニズム

くも膜下出血は、脳の中のくも膜下腔という場所にある動脈が破裂し、血液が流れ出ることで発生します。この出血により、脳の表面や脳脊髄液の中に血液が広がっていきます。出血は急激に起き頭の中の圧力が急速に変化するため、周りの組織や神経に強い刺激を与えます。

痛覚神経の刺激

さらに、くも膜下腔には痛みを感じる痛覚神経が豊富に存在します。出血によりくも膜下腔が刺激されると、これらの神経が痛みを感じ取るため、激しい頭痛が引き起こされます。特に、突然の血圧の変化が起き血液が漏れ出るため、くも膜下出血を経験したことのある患者さんは「これまで経験したことのない激しい頭痛だった」と表現することが多いです。

まとめ

脳梗塞では、主に血流不足による脳細胞の機能障害が発生し、直接的な痛覚神経の刺激がないため、頭痛が生じにくいです。一方、くも膜下出血では、急激な出血とそれに伴う圧力変化がくも膜下腔の痛覚神経を刺激するため、激しい頭痛が生じます。これらの違いにより、脳梗塞とくも膜下出血は異なる症状を示すのです。

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